同じ文面なのに、返信が来る時と来ない時がある。
絵文字が悪かったのか。送る時間がズレたのか。
自分も長い間、そっちを疑い続けた。
40代で婚活を再開して間もない頃。
マッチングアプリである女性とやり取りをしていました。序盤はいい感じ。ところが、ある日から返信が少し遅くなってきました。
それだけで自分の頭の中が騒がしくなりました。「嫌われたか」「他の男がいるのか」。5分おきにスマホを確認しながら、必死にメッセージを考えました。重くならないように。自然に見えるように。
「今週もお疲れ。こないだ言ってたイタリアン、週末どう?」
完璧な文面だと思った。
結果は既読スルー。そのまま終わりました。
心理学に「メタメッセージ」という概念があります。言葉の裏に滲み出る、本当のメッセージのことです。
あの時の俺が送ったのは「イタリアン、どう?」という文面だった。しかし裏に流れていたのは「早く返信してくれ」「安心させてくれ」という飢餓感だったのかもしれません。
人間の直感は、おそらくそのメタメッセージを読む。
言葉ではなく、その言葉を選んだ時の「気配」を感じ取る。「なんか重い」と感じた瞬間、脳は防衛反応を起こす。返信を後回しにする、というかたちで。
その後、自分はある実験をしてみました。
心が別のことで完全に満たされている日に、同じような誘い文句を送った。スマホも見ずに放置していました。
すると、あっさりと返信が来ました。
量子論的に言えば、こういうことになります。
観測者の状態が、観測結果に影響を与える。メッセージを送る時の「心の状態」が現実を決める。不安の波を放てば、不安に共鳴する結果が返ってくる。余裕の波を放てば、余裕に共鳴する結果が返ってくる。
テクニックは表面上の問題。心の状態が、その下で全部を支配している————
真に本質的なことは、極めて単純です。
何を送るか、じゃない。
送る時の、自分がどういう状態か。
その違いです。次回は、RASとは何かについて。脳は「見たいものしか見ない」——その仕組みを理解すれば、恋愛の見え方が変わる。
ちなみに「量子論」とは厳然たる物理学です。しかし、このブログでいうところの「量子論」はそれとは風情がことなります。
1970年代のアメリカで起きた「ニューエイジ思想」やそこから生まれた「量子神秘主義(Quantum Mysticism)」などが元ネタになっています。フリチョフ・カプラの『タオ自然学(The Tao of Physics)』(1975)がこのムーブメントに決定的な影響を与えた著書として知られています(まだ読んでません)。
この70年代からの流れが「引き寄せの法則」や「潜在意識の活用」といったジャンルに引き継がれ、現在に至ります。
「恋愛量子論」という言葉ももちろんここから名付けたものです。
生きていく上でなくてはならないもの、なおかつ時として悩みや苦しみを伴う「恋愛」を軸に、さまざまなテーマを掲げながら、最終的には理想の人生を構築していきたい。そのための「自己受容」「自己変容」を経て、明るい未来をめざしたいと考えています。
→ 第23話を読む
心が静かな時、世界は動き出す。

